湯川のトポ
故・今井健司に誘われて始めた掃除作業。その後、卒業生を含めた友人を巻き込み、一応は登れる状態になっています。
ただ、傾斜の緩いルートが多くて自然に還りやすいので、なるべく多くの方に登って欲しいと考えています。
初心者時代に、近場の入門ルートの多くをトップロープで触ってしまった方など、貴重なオンサイトトライを楽しんでください。
また、大和屋は初心者がハンドジャムの練習をするにも、オススメです。
ちなみに、月影の騎士、イエローフェスティバルは最も自然に還りやすく、定期的に登られるか、定期的な掃除をされない限り、ルート消滅する運命にあります。
しかし、月影の騎士は掃除直後に見ると3大クラックに引けを取らない、なかなかのラインで、失うのは惜しいと思っています。
除草も含めて、ご自由に追加整備をしてくださっても構いません。アプローチの近い岩場ですので、どうぞ積極的にルート保全していきましょう。
@月影の騎士(5.11b) | 北山真 ★ |
今井健司が再掃除。100岩では5.10cだが、三大クラックより難しい。 | |
A黄昏の舞姫(5.10c) | 大工英晃 |
石田祐城が再掃除。100岩では5.10bだが、少し難しい。 | |
Bイエローフェスティバル(5.10c) | 石田祐城 |
驚くほど直線的なラインが、ヤブの中から発掘された。 | |
C鹿の湯(5.9) | 野村岳晴 |
普通のコーナーだが、案外考えるかも。 | |
Dツムツム(5.9) | 松本省二 |
レストポイントは豊富なので、オンサイトを狙って欲しい。 | |
E曲がり煎餅(5.8) | 石田祐城 |
ホールド、スタンスが豊富。下部は、右からのvar.あり。 | |
F草餅(5.9) | 石田祐城 ★ |
様々なサイズの技術が試される。左のvar.のみを登って中間テラスの立木を終了点とすれば、湯川で最も易しいクラックになる。 | |
Gゲゲゲの鬼太郎(5.9) | 石田祐城 |
終了のテラスに土が溜まりやすいため、マントルせずに右の立木から垂らした終了点にクリップして終えても良い。 | |
H大和屋(5.8) | 今井健司 |
ハンドの良い練習。 |
追加情報
デゲンナーとフォーサイトの間にあるフィンガー:ルート名不明。古くから登られている。とりあえず、「無名フィンガー」と呼んでいる。5.10aくらい。
台湾坊主の右:ルート名不明。台湾坊主より、少し高いテラスから始まり、少し低いテラスで終わる。古くから登られている様子。どなたかが、近年終了点を打ってくれたため、近年は混んでいる日には誰か登る人がいる。5.9くらい。
追加情報(2021年11月)
@となりのトットちゃん (宮 菜穂子) 5.9 ★
A徹子の部屋 (石井 徹子) 5.10a ★
両ルートとも、下部は「北山フェイス」とされていたフェースの左コーナークラックを登る。このクラックを掘り出し、ボルトも撤去したことにより、「北山フェイス」は消滅した。(許可済み) 中間部〜上部は、@は「8×4」(鵜飼成巳、5.8)、Aは「粒拡散」(奥谷大典、5.9)の再生である。 特に、上部は完全に自然に還っており、その下で終了としたであろう古い残置スリングなどの終了点もあった。今回、それらは撤去し、ほぼトップアウトできるラインとして再生している。
下部はデリケートな凹角登りだが、両ルートとも大きめのカムを持ってリードすることになるため、苦戦する人も多いだろう。加えて、上部のカム残量も気になり、O.S.トライならマルチピッチのよう充実感があるはずだ。